2016年4月3日

フィリピン大ディリマン校の教員棟が全焼。比日関係の重要資料などが焼失

残念なニュース

マニラ新聞より

まにら新聞

フィリピン大ディリマン校の教員棟が全焼。比日関係の重要資料などが焼失

http://www.manila-shimbun.com/category/society/news222461.html

 闇夜の中、炎に包まれた建物をぼうぜんと見詰める教職員や学生たち││。首都圏ケソン市にあるフィリピン最高峰の名門大、フィリピン大ディリマン 校で1日深夜、3階建ての教員棟が全焼する火事が発生した。主に文芸学部と社会科学・哲学部が利用していた建物には、比日現代史研究の大家、リカルド・ホ セ教授が所有する資料など、歴史的に価値のある文書や絵画などが保管されていた。同日現在の焼失資料の被害総額は約300万ペソ(約730万円相当)に 上っている。けが人はいなかった。
 同校によると、同日午前1時20分ごろ、ガードマンが建物3階から火の手が上がっているのに気付き、学校関係者に連絡。火は勢いを増しながら 下層階へと燃え広がった。複数台の消防車が現場に駆け付け、放水を開始。同時に、騒ぎを聞きつけた比大の敷地内の寄宿舎に住む教職員や学生が集まり、現場 は騒然となった。建物は約10時間にわたって燃え続け、同11時25分にようやく鎮火した。



 教員棟は1960年代に建てられ、同校でも歴史の古い建物の一つに数えられている。マルコス独裁政権による戒厳令下では、学生らがひそかに集 まり、独裁政権への抵抗活動を行った場所としても知られている。同校在学中に反マルコス運動に加わったスーザン・キンポさん(55)は「教員の中には反政 府運動に肯定的な人が多くいた」と革命の「里程標」だったかつての教員棟を思い起こし、「(今回の火事は)大きな損失だ」と悲しんだ。
 建物には250の教員部屋があり、リカルド・ホセ教授ら比を代表する学者が日夜、研究に励んでいた。火事で燃えた資料には、ホセ教授が所有す る比日関係についての貴重な文書や戒厳令にまつわる研究書類、比の美術史において重要な絵画などが含まれている。複製がない「一点物」も多いだけに、教員 の間には絶望感が広がっている。
 文芸学部や社会科学・哲学部の授業は同日、休講となった。文芸学部の学生、ジャイニ・ズーライバさん(20)は奇跡的に残った自作の絵を1階 から運び出した。ズーライバさんは、他の同学部生と共にいまだ煙が上がる教員棟を見詰め、「貴重なものが全て燃えてしまった。これからどうすればいいの か」と肩を落とした。

 マイケル・タン同校長は「先人の記憶と記録が失われた。大きな損失だ」と取材陣に対して語った。出火原因は特定されていない。(立田成美) 

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